広告を打つため自分のお店の商圏を設定したい。
自分のお店の商圏の広さを知りたい。
けど、そもそも商圏はどのようにして設定するんだろう。
商圏とは一体。。。

商圏の2つの考え方

商圏の広さは一定ではありません。
店舗の業種や規模、地域等様々な要因で設定されます。
すでに営業している店舗の場合は、実際に来店されるお客様の居住範囲が商圏になります。

ここでは、簡略化のため、
「設定する商圏」と「実際の商圏」と表現し、商圏の扱いかたを説明します。

設定する商圏

店舗営業開始前で既存顧客情報がない場合や、新しい顧客開拓をしたい場合等、店舗の立地環境や業種等の特徴を踏まえて商圏を設定します。

広さを設定する

Q.お客様はどのくらい離れたところからどのような手段で来店されるか。
A.広さは大まかに設定します。
店舗から○キロの範囲
店舗から徒歩○分。自転車や車等でも可。
また、以下のような定義もあります。
1次商圏:徒歩10〜15分の圏内。ほぼ毎日来店する可能性がある範囲。
2次商圏:車で10〜15分程の範囲。週に数回来店する人がいる範囲。
3次商圏:車で30〜40分程度の範囲。月に数回お客さんが訪れる範囲。

自転車で買い物に出かける女性 1030 min
自転車で5分はだいたい800mです。

来店しづらい範囲を除外する。

Q.来店しづらい地域はないか。
A.分断要素がないか確認します。
徒歩での来店が想定される店舗の場合、店舗との間に分断要素(大きな道路や河川、線路等)があると、来店しづらくなります。
それらの向こう側は、場合によっては商圏からはずすべきです。

Riverside
大きな河川の向こう側のお店には行きづらいです。

Riverside / lasta29


ターゲット層の分布状況を把握する。

Q.お客様はどのような層が多いか。
A.店舗のターゲット層を設定します。
年齢や、職業、世帯の特徴等を踏まえて、店舗を利用してくれそうな層をターゲット層として設定します。
大まかに設定した広さの商圏内のターゲット層の分布を確認します。ターゲット層が比較的多い範囲を戦略的な商圏として設定します。

このように設定した商圏では、店舗の利用が想定される見込み客の分布状況を把握することができます。
把握できた分布状況をもとにして効率的な集客施策を行うことができるでしょう。

実際の商圏

すでに営業をしている店舗の場合、来店した顧客の居住地データ等を使用して、実際に来店される範囲を商圏として扱うことが可能です。
その場合、店舗の全売上の6割程度を占める範囲を「1次商圏」、それより遠い範囲で全売上の3割程度を占める範囲を「2次商圏」、さらに遠くで全売上の5%程度を占める範囲を「3次商圏」として定義されます。

近くなのにあまり来店していないこともあります。
店舗からすぐ近くであっても、1次商圏に入っていない場合もあるでしょう。その要因を考えます。
・お店との間に分断要素がある。
・もっと近くに競合店舗がある。
・多くの人が通勤に利用するターミナル駅がお店の反対側にある。
・特に理由が見当たらない。
⇨要因について、対策が可能な内容か、検討します。また、ターゲット層が多く居住しているにもかかわらず、特に要因がなく来店客するが少ない場合、認知度をあげれば、来店頻度を上げる見込みがあるかもしれません。

まとめ:商圏は一つだけではありません

「設定する商圏」と「実際の商圏」に大きく分けられます。

設定する商圏では・・・
店舗からの距離をもとに商圏の広さを設定する。
設定した商圏のなかでテーゲット層の分布を把握する。

実際の商圏では・・・
実際の居客データがある場合、顧客の居住地の分布を把握する。

「設定した商圏」と「実際の商圏」にズレがある場合は、要因を検討し、対策可能であれば集客施策を実施する。

以上が、商圏の考え方の基本です。