チラシ1枚1枚に費用が発生します。
反響がある撒き方をして、費用対効果を上げましょう。
チラシ配布の鉄則は2つです。
- 配布する地区の優先順位を決めて、その地区に集中的に撒く。
- 不定期ではなく、繰り返し撒く。
効果的なチラシ配布にするための考え方を解説します。
チラシ作成のポイントを確認したい方はターゲットに見られる!伝わる!反響を出す!チラシを作るポイントまとめをご覧ください。
「一度に大量に」は非効率的なチラシの撒き方
「前回チラシを撒いてからだいぶ時間がたったので、また撒いておこう。」
と考えて、なんとなく広告をしなきゃと思ったときに不定期にチラシを撒いている。
「広い範囲に大量にチラシを撒いている。 そのほうがいろんな人に知られるし、想定していなかったお客さんも来てくれるかもしれないから。」
と考えて、チラシはお店周辺に大規模にチラシを撒いている。
こんな方も多いんじゃないでしょうか。
でもこのような撒き方は、反響をあげるための方法としては適していません。
不定期に配布しても、お店が認知される前に忘れられてしまいます。
顧客になる可能性がある方がほとんどいない場所に配布しても、反響は期待できません。
「一度に大量に」撒く方法は費用対効果が悪く効率的ではありません。
チラシ1枚1枚に費用が発生します。反響がある撒き方をして、費用対効果を上げましょう。
「繰り返し少数」を撒くのが鉄則
- 配布する地区の優先順位を決めて、その地区に集中的に撒く。
- 不定期ではなく、繰り返し撒く。
この2つがチラシ配布の鉄則です。
優先する地区の決め方と、繰り返し撒く理由を説明します。
チラシを配布する地区の優先順位の決め方
配布する地区の優先順位はどのように決定すればよいのでしょうか。
それは、お客さんに店舗が認知されやすい地区か、という視点で決定します。
お客さんに認知されやすい地区とは、すでに顧客が多い地区でもあります。
すでに顧客が多い地区を、GISを使用して確認する方法を以前紹介いたしましたので参考にしていただければと思います。
(関連記事)実際にお客様が来店している範囲、実勢商圏を調べる
チラシはすでに顧客が多い地区に集中して撒きましょう。
せっかくお金をかけてチラシを撒くのだから、まだお客さんが少ない地区に周知して新規顧客をたくさん取り込みたいと考えるかもしれません。
しかし、すでに顧客が多い地区は、お店から比較的近くお店の存在を認知しやすい地区なのです。
お店の存在を認知してもらえれば、何かの機会に「ちょっと行ってみようかな?」と思ってもらえるチャンスも増えます。
すでに顧客が多い地区はどうやって調べる?
すでに顧客が多い地区は、顧客浸透率で判断します。
以前の記事で紹介した顧客浸透率を使用して、顧客が多い地区すなわち強い商圏を把握できます。
顧客浸透率はGISを使用すると地図上での把握が簡単になります。
(関連記事)顧客浸透率を調べる3つの手順。強い商圏と弱い商圏を把握しよう
顧客浸透率を計算するには、まず会員登録やアンケートで収集した顧客住所の位置に、地図上で印をつけていきます。
また、国勢調査等の統計調査結果を使用して店舗周辺の小地域ごとのターゲット層人口や世帯数を調べます。
その後、小地域ごとに顧客数をターゲット層の数で割ります。
この計算で算出されるのが、その地区がどの程度の顧客を獲得できているのかを示す指標、顧客浸透率です。
顧客浸透率でチラシを配布する優先順位を決める
例えば、店舗周辺で最も高い地区の顧客浸透率が10%強、それに5%程度の地区が続き、その外側に3~4%以下の地区が広がってたとします。
この店舗の場合、チラシを配布する地区の優先順位が最も高いのは顧客浸透率が5%の地区です。5%の地区を10%まで持っていくことを最も優先します。
売上の考え方も同じで、売上が高い要素をさらに高めて行きます。
例えば、一番売上があがるのが火曜日で、一番売上が少ないのが土曜日だった場合、売上を均等にするため沢山広告を行って火曜日の売上を土曜日に持ってこよう、と考えてしまいます。
しかし、それはいい戦略ではありません。
なぜなら、土曜日はあなたお店にとって売れにくい日だからです。優先順位は下げましょう。
チラシを撒く頻度の考え方
チラシは地区を選択して繰り返し撒きましょう。
チラシ集中配布の戦略です。
なんとなく広い範囲に、1ヶ月に1回くらいの頻度で、8000枚を配布するのではなく、4週連続で2000枚を撒くのが効果的です。
繰り返しアピールし認知を高めます。
優先順位を上げた「顧客浸透率が高い地区」は認知されやすい地区です。
そのため、今まで店舗を利用したことがない人であってもお店はなんとなく知ってる人が多いです。
繰り返し目に触れることで、今まで店舗を利用していなかった人も、何かの機会に1回行ってみようかな、と思うことがあります。
また、既存の顧客が多い地区であるので、その顧客から口コミなどでの新規顧客獲得も狙いやすいです。
強い商圏を更に強くしたら、弱い商圏に取り掛かりましょう
チラシはすでに顧客が多い強い商圏に集中して撒きましょう。
「チラシ集中配布の戦略」です。
すでにお客さんが多い地区(強い商圏)に対して集中的に販促を実施し、顧客浸透率を目標まで高める事ができたら次の戦略として、3~4%以下の地区を5%以上に持っていくための販促を実施します。
この場合、チラシを撒く以外にも、まずお店の場所を知ってもらうために看板をたてる等の方法も併用した方が良いでしょう。
使用したデータ
- 国勢調査「年齢(5歳階級、4区分)別、男女別人口」
- OpenStreetMap