持ち家の割合と借家の割合(市区町村別):オープンデータ紹介では「住宅・土地統計調査」データを使って兵庫県を例にして市区町村別に持ち家の割合と借家の割合を地図上に示しました。
このデータには、持ち家と借家別の住宅数だけでなく、そこに居住する世帯の情報(世帯数と世帯人員)も含まれています。
世帯の情報は、一人世帯や同居世帯など細かい分類ごとの数が確認できます。
今回は、兵庫県のデータを使用して、市区町ごとに借家の一人世帯と持ち家の1人世帯の割合を地図上で確認しみます。
平成30年住宅・土地統計調査の「住宅及び世帯に関する基本集計」という分類に含まれる「住宅の所有の関係(2区分)別住宅数並びに世帯の種類(4区分)別世帯数及び世帯人員-全国,都道府県,市区町村」というデータの紹介になります。
マッピング例
まずは、兵庫県内の市区町ごとに1人で生活している世帯の割合を地図上に表示してみます。
市区町ごとに、1人で居住している世帯数を総住宅数で割って一人世帯の割合を計算し、割合に応じて色をつけました。
赤色の濃い地域が、借家1人世帯の割合が高い地域です。
兵庫県南東部の神戸市や西宮市、尼崎市で最も赤色が濃くなっており一人世帯の割合が高いことがわかります。周囲をこれらの市に囲まれている芦屋市は、色が2段階薄くなっています。高級住宅で知られる芦屋市では、周囲の市区に比べてやや一人世帯の割合が少ないことがわかります。
続いて、兵庫県内の市区町ごとに借家に1人で生活している世帯の割合を地図上に表示してみます。市区町ごとに、借家に1人で居住している世帯数を総住宅数で割って借家一人世帯の割合を計算し、割合に応じて色をつけました。
赤色の濃い地域が、借家1人世帯の割合が高い地域です。
こちらも南東部の市区で割合が特に高くなっています。上で示した世帯の種類を問わない一人世帯の割合よりもさらに偏りが大きいです。
借家で一人暮らしをしている方は学生や若い社会人の割合が高いため、教育機関や企業が集中しているこれらの地域で割合が高くなっていると考えられます。
最後に、持ち家に1人で生活している世帯の割合を地図上に表示してみました。
市区町ごとに、持ち家に1人で居住している世帯数を総住宅数で割って持ち家一人世帯の割合を計算し、割合に応じて色をつけました。
赤色の濃い地域が、持ち家1人世帯の割合が高い地域です。
こちらはこれまでの割合よりも偏りが少ない様子ですが、西部から北部にかけてと淡路島で割合が高くなっています。
自身の家を持っているが子どもたちは家を出て配偶者とも死別したなどの理由で一人暮らしをしている高齢者が多いことが考えられます。
調査事項
市区町村毎に以下の分類ごとの住宅数、世帯数、世帯人員が調査されています。
- 総数
- 持ち家
- 借家
世帯の情報は、さらに下の6分類に分かれて集計されています。
- 主世帯
- 1人世帯
- 2人以上の世帯
- 同居世帯
- 普通世帯
- 準世帯
出典
データ名:「住宅の所有の関係(2区分)別住宅数並びに世帯の種類(4区分)別世帯数及び世帯人員-全国,都道府県,市区町村」
調査名:住宅・土地統計調査
作成元:総務省
更新頻度:5年に一度
主な入手先:e-stat「統計で見る日本 住宅・土地統計調査」